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かかりつけ大工 住まいの相談所

協力 東海ラジオ supported by かかりつけ大工

(質問受付日: 2021/11/01)

壁紙の割れと新築時の疑問について教えて下さい。

新築から5年、扉の周りや窓の周りで壁のクロスが割れてきました。
大手ハウスメーカーで建てたのですが、工事の時に扉や窓の周りにボード材を小さく切って貼っていた所がまっすぐで無かったので気になっていました。

その場所の壁紙がだんだんと割れてきました。
メーカーに確認したところこういうものだという説明で直してもらう事は出来ない様です。

こういう壁紙の割れはこういうものなのでしょうか?
私の知り合いでも同じような割れが出てる人がいれば出ていない人もいます。

また、ボードの貼り方としては正しかったのでしょうか?

(質問回答日: 2021/12/16)

扉周りや窓周りの壁紙の割れの原因と下地ボードの貼り方について

木造住宅と仮定してお答えしたいと思います。

クロスの下地になるボードは石膏を固めた板の表面に紙が貼ってある「プラスターボード」という板になります。

この板を柱や間柱に釘やビスでとめ付ける事で壁紙などの下地になっています。

 

IMG_4056

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラスターボード(以下PB)は基本 幅910mm×長さ1820mm(6尺板・・・1尺=約303mm)

であり、長さ方向は7尺板、8尺板等状況によって使い分けて使用していきます。

幅については日本の木造の場合は910mmを利用しますが、

輸入住宅などでは1000mmや4尺1220mmを使用する事が有りますが、

一般的ではありません。

 

それではPBをどのように貼っていくかですが、

下の写真が記事最初の現場写真の実際の図面になります。

赤い矢印が写真を撮った方向。

2枚目は部屋を拡大したものです。

 

PB張り方カメラ向き PB張り方拡大

 

 

 

 

 

 

 

 

写真の赤と青がプラスターボードになります。

柱と柱間を貼っていくのですが、図面にひいてあるグリッド線が910mmピッチになっています。

つまり日本の住宅の多くは3尺(910mm)のグリッドで作られており、

このグリッドを『モジュール』と言います。

 

上記のように貼っていくと窓の周りに小さいPBを貼る事になってしまいます。

じゃあ割れが発生するのに小さいPB貼らない様に出来ないの?

っと疑問い感じられるかもしれません。

その話は次の説明でしたいと思います。

 

【プラスターボードの役割り】

● 地震力に耐える

実はこのプラスターボードは壁紙の下地以外にも役割が有ります。

建物が地震や風を受けると壁にはせん断力が発生します。

 

建物と地震力

 

 

 

 

 

 

 

この時、壁のPBは大きく貼る方がせん断力に対して強くなります。

上記の図面で窓周りを詰めて貼ろうとすると反対に地震に耐える強度が落ちる事になります。

地震力に耐える壁を耐力壁と呼びます。

この壁の張り方を誤ると建物の強度が計算通りに確保できなくなるという事です。

 

● 防火と延焼防止

PBは不燃材料です。

PBの種類にもよりますが、建物の内外から発生した火災を延焼する事を防ぐ役割も担う事があります。

基本隙間なく貼れればこの効果が落ちる事はありません。

場合によっては1枚だけでなく数枚重ねて貼る事があります。

 

【壁紙が割れる原因】

● 下地材の伸縮による割れ

PBを貼る柱や下地が乾燥したり、湿気を含んだりするようだと膨張と収縮を繰り返す事が有ります。

そうなるとPBもその伸縮に合わせて動き、継ぎ目部分が広がる事が有ります。

壁内の温度が上がる事でも膨張し、下がる事で収縮する事もあります。

この現象は木材をしっかり乾燥させることで抑える事ができます。

近年では強制乾燥させた材料を利用する機会が増え、

こういう収縮現象は少なくなっています。

どの様な木材が利用されているかしっかり確認する事をお勧めします。

 

● 下地材の段差による割れ

下地材を重ね合わせる際にPBを貼る側の表面に段差が付くとその影響でPBが割れる事が有ります。

38㎜×89㎜の材料を重ね合わせて作るツーバイフォー工法の場合はよくある事です。

反りの異なる材料を重ね合わせて柱を作る為、PBのジョイント部分の段差があると割れの原因になる事が有ります。

 

【壁紙の割れを抑えるには】

乾燥された材料を作る、下地に段差を生じない様に施工する。

柱には背割りという処置が施されている事が有りますが、

これは湿気を含む柱が乾燥の過程ででたらめに割れる事を防ぐ役割があります。

この背割りも柱が動く原因になっており、壁紙が割れる原因となります。

近年では乾燥技術が進み、背割りのない柱が可能になりました。

 

弊社では下記の柱を利用して住まいを造っています。

国産桧無垢材 匠 乾太郎 | 院庄林業株式会社 (innosho.co.jp)

この柱を利用する事で強度も高くなり、壁紙が割れる現象も少なくなります。

 

また、弊社ではPBのジョイント部分や入り隅、出隅部分に木工用ボンドを塗る事でPB同士を固着させています。

この作業はとても手間ですが、壁紙が永く割れる事を防ぎ、

永い間綺麗な壁や天井とする事ができます。

 

一手間が住まいのメンテナンス頻度を落とすことになるんです。

 

【壁紙が割れにくい下地にするには】

では、今割れやすい壁の場合はどうすれば良いのかですが、

新しく壁紙を貼る前に割れがきている部分を割れに強いパテやファイバーテープで下地処置をする方法があります。

 

気になるのはこの割れ方が強度不足に拠るもので無いかです。

もし強度が不足している事で割れが発生しているなら別の対処が必要かもしれません。

気になる場合は専門家に確認してもらいましょう。

 

弊社でも様々な形で診断する事が出来ます。

解決しない様ならご相談ください。

 


 

【 かかりつけ大工Room Tour 公開中 】

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住まい手のこだわりの住まいを
Room Tour動画にして公開しました。

 

Room Tour動画こちらのリンクから

近藤邸OP_Moment

OP画像

 


  

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